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もはや生活の一部になったエレベーター。当たり前ですが、凄く便利ですよね!
特に階段を上るのが大変な方には、無くてはならないものだと思います。
そんな普段何気なく乗っているエレベーターが、もし動いている途中で止まったらどうしますか?
今回はもしもの事が起きた時の為に、少しだけでも頭の中に入れておくと良い知識を、
元エレベーターメンテ員が解説していきたいと思います。
実際にあったケースを踏まえて書いていきます。
エレベーターはどんな時に止まってしまうのか?
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地震や停電などの災害時
まずは災害時。地震や停電、火災や冠水などが考えられます。
例えば地震を感知すると最寄り階に自動で停止したり、停電により昇降途中停止した場合でも、
停電時自動着床装置が働き最寄り階まで自動で連れて行ってくれたりします。
普段乗るエレベーターにこういった機能が付いているなら安心!なんですが、
これらの機能は全てのエレベーターに付いているかと言われるとそうではないんです。
実際、古いエレベーターはこういった機能が付いていないことがほとんどです。
最新のエレベーターに比べて、閉じ込められてしまう可能性が高くなるという事ですね。
なのであまりにも古いエレベーターに乗る時は、プロからするとちょっと怖いなぁという印象です。
エレベーター故障時
たくさんの機械的部品や電気部品、基板等が使われているエレベーター。
その部品点数が多い分、やはり時には故障してしまいます。
古いエレベーターを一生懸命メンテナンスしても、部品を替えていなければ絶対に故障します。
経年劣化している部品が交換されておらず、そのままになっている現場なんて沢山あります。
運が悪ければ、たまたま乗った時に故障するなんてことも考えられます。
実際エレベーター故障により、閉じ込められた人の救出に行くことも普通にありますよ。
イタズラでも止まってしまう
エレベーターは普通に乗っていれば滅多に急停止することはないですが、
やってはいけないことをやると当然急停止する原因になります。
例えばエレベーターが昇降中に扉を無理やりこじ開けたり、救出口を開けようとしたり、
操作盤を叩いて破壊したり。(パチンコ屋さんなどでよくあります)
自分が閉じ込められる可能性があるので、そんなことをする人はなかなかいないですけどね(笑)
エレベーターに閉じ込められたらどうすればいい?
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では実際にエレベーターに閉じ込められてしまった場合、どうすればいいでしょうか?
非常呼び出しボタンを押し、応答を待つ
まずはエレベーター操作盤付近の非常呼び出しボタンを押しましょう。
大体のエレベーターは、インターホンのマークのボタンを長押しすると外部のインターホン、
もしくは遠隔監視装置が付いている場合はメンテナンス会社と連絡が取れるようになっています。
遠隔監視装置は基本的にオプション機能なので、付いていないエレベーターも多いです。
連絡が繋がった場合、基本的にはそのエレベーターをメンテナンスしている会社の作業員が、
連絡を受けた瞬間に急いで救助に向かうことになります。
基本的には連絡が繋がったメンテナンス会社の指示に従いましょう。
スマホで外部と連絡を取る
上の項目で説明した事が一番にやって欲しい事ではありますが、
もしボタンを押しても繋がらない場合、自分のスマホや携帯電話で外部と連絡を取りましょう。
例えば部品やバッテリーが劣化しているが交換されていない場合などは、
非常呼び出しボタンを押しても繋がらない、なんてことも考えられます。
実際、結構ありますよ。
連絡は、メンテナンス会社→消防→警察の順番がいいかと思います。
メンテナンス会社の緊急連絡先は、大体エレベーターの中にステッカーが貼られてあるので、
書かれている番号に連絡してみましょう。24時間対応になっているはずです。
救助を待つ
連絡がついたら、出来るだけじっとして救助を待つようにしましょう。
無理に出ようとして何かをしようとするのは絶対にNGです!
本当に危険なので、二次災害を防ぐためにもやめた方がいいです。
冷静になる
冷静になると言われても不安になってしまいますよね。
ですが外部と連絡が取れれば絶対に救助がきますので、冷静になる事を心がけましょう。
焦って扉を開けようとしないように、落ち着くことが大切です。
エレベーターに閉じ込められた時、伝えて欲しいこと
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もしもあなたが不運にもエレベーターに閉じ込められてしまった場合、少しでも早く救助してもらえるよう、緊急連絡時に伝えておくと良いことを、メンテナンス員目線で4つにまとめてみました。
お年寄りや子供と乗り合わせた場合、
もしかしたら自分が指揮を執り緊急連絡をしないといけないかもしれません。
何階から乗って、現在何階付近にいるか?
これは救助スピードに直結しますね。
救助する時はまずエレベーターがどこで止まっているのか?を考えます。
作業員が現場に着くと階段を使って救助に向かう訳ですが、
例えば15階で乗ってすぐ止まりました!などあらかじめ状況を伝えていてくれれば直行できます。
どこで止まっているのか分からない場合は現場に着いて一旦確認しないといけないですからね。
事前に分かる範囲で詳細を伝えておけば、救助にかかる時間は確実に短くなります。
怪我などはしていないか?
これも大事ですね。もしかしたら救助プラス救急車も呼んだ方が良い場合もあるかもしれません。
助かったけど怪我をしていて大変!などならないように、こちらも状況を伝えておきましょう。
何人乗っているか?
少し専門的な話になってしまいますが、
エレベーターの中に一人しか乗っていない場合と、定員MAXまで乗っている場合では、
ブレーキ開放という救助作業をする場合の動きが変わってくるんです。
ざっくり簡単に説明すると、
一人しか乗っていない場合は「釣合おもり」の方が重いので「かご」がひっぱれられ、
ブレーキ開放すると「かご」が上に上がる。
定員MAXまで乗っている場合は「釣合おもり」より「かご」の方が重いので、
ブレーキ開放すると「かご」が下に下がる。
ということになります。「かご」とはいわゆる皆さんが乗っているエレベーターの部屋の事ですね。
油圧式エレベーターなど例外はありますが、ロープ式のほとんどは「かご」の反対側に、
「釣合おもり」というものが付いていて、それがロープの両端に結ばれています。
「かご」が上がる時は「釣合おもり」が下がる。
「かご」が下がる時は「釣合おもり」が上がる。といった具合です。
大きな音や異臭等はないか?
エレベーターに乗って停電などで閉じ込められた場合などは正直まだ良いですが、
- 大きい音がした後に急停止した。
- 急停止したと思ったら今度は焦げ臭い匂いがしてきた。
などの連絡が入った場合、一気に危険度が増し緊張感が走ります。
メンテナンス員からするとかなり嫌な予感がするなぁといった感じです。
こういった場合は専門的な知識を持っていない方が救助するより、
専門的な知識を持ったメンテナンス員が救助する方が絶対に良いです。
もし扉を開けたまま、救助の途中にエレベータが戸開走行してしまったら?
考えるだけで怖いですが、可能性はゼロではないです。
まず安全に救助出来る状態か?をしっかり把握してから救助しないといけませんからね。
エレベーターに閉じ込められた時にやってはいけない事
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それではエレベーターに閉じ込められた時、やってはいけないことを紹介しておきます。
逆に状況を悪化させてしまうので、絶対にやめておきましょう。
無理やり扉を開ける
扉を無理やりこじ開けてしまうと、動くものも動かなくなります。
というのも、エレベーターの全ての扉には、扉が閉まっている事を確認するスイッチが付いています。
このスイッチで、「全ての扉が閉まっているな」とエレベーターの頭脳が認識しているので、
もしこじ開けてしまうと「扉が開いた!危険だ」ということで自動で動かなくなってしまいます。
逆に急停止した時にもし扉が少し開いていたら、手で閉めると動き出すこともあるかもしれません。
天井の救出口を開ける
新しいエレベーターにはあまり付いていないですが、
天井を見ると救出口が付いているエレベーターを見たことはないでしょうか?
通常の場合、救出口をかごの中から開けようとしてもロックが掛かっていて開きません。
これを無理やり開けようとすると、救出口が閉まっていることを確認するスイッチが外れて、
自動で動かなくなってしまいます。
もしかごの上に出られたとしてもただ危険なだけですので、絶対にやめておいた方がいいです。
それにしても、エレベーターには色々なスイッチが付いていますね。
むやみに動かない
もしも何か機械的不具合により、エレベーターが危険な状態で停止していた場合、
振動を与えるとそれがきっかけで急に動き出してしまうかもしれません。
可能性は低いですが、故障の状況によってはゼロではないです。
特に見るからに古いエレベーターは機械的部品もかなり劣化しているので、なるべくじっとして
救助を待つことをおすすめします。
地震や災害時はエレベーターを利用していいの?
ご存じの方も多いとは思いますが、利用してはいけません。
火災、ひどい雷雨、冠水、地震直後等の災害時はエレベーターを利用するのは止めておきましょう。
早く逃げたい気持ちは凄く分かるんですが、エレベーターを利用してしまったことによって、
もし閉じ込めにあってしまうと助かるものも助かりません。
状況を判断して、利用するようにしましょう。
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